税理士事務所の採用戦略とオススメの求人媒体

税理士事務所の採用戦略とオススメの求人媒体

「税理士事務所 採用 募集」というキーワードで検索しているあなたは、これから税理士事務所の採用活動を始めるか、現在の採用に課題を感じているのではないでしょうか?

本記事では、税理士事務所における採用市場の現状から、募集戦略の立て方、効果的な求人媒体の選定、面接・選考のポイント、定着率を高める方法までを、専門的な視点で詳しく解説します。
中小規模の事務所から大手まで、幅広く参考にしていただける内容です。

弊社ACCSコンサルティングでは、税理士事務所・会計事務所の人材募集サポートを承っています。
会社が今探している人材の発見・採用を全力で支援します。士業の経営戦略サポートで35年の以上もの歴史を持つ弊社にお任せください。

目次
  1. 採用までの流れ
  2. 税理士業界の採用市場の現状
    1. 人手不足の背景
  3. 採用戦略を立てよう!
    1. 求める人材像を明確にする
    2. 伝えるべき項目・自社の強み・差別化ポイントを洗い出す
  4. 効果的な募集方法は外部媒体の活用!
    1. 税理士事務所の採用で効果的な募集方法は下記です。
    2. 士業専門経営サポート(ACCS人材紹介サービス)
    3. ハローワーク
    4. 求人専門サイト(Indeed、リクナビNEXTなど)
    5. 税理士専門媒体(人材ドラフト、マイナビ税理士など)
    6. SNS(Twitter、Instagram、LinkedIn)
    7. 自社ホームページ
    8. 自社サイトの「採用情報ページ」は必須
  5. 面接・選考におけるポイントを把握しておこう
    1. ①税務の基礎知識があるか
    2. ②顧客対応力・コミュニケーション能力
    3. ③問題解決への意欲や論理的思考力
    4. ④将来的なキャリアビジョンと事務所との親和性
  6. 入社後の定着率を高めるための施策を実施!
    1. 新入社員「3つの問い」を解決してあげよう!
    2. ①OJTとOFF-JTの両輪で教育体制を整える理由
  7. ②1on1ミーティングで悩みや不安を早期に把握する理由
  8. ③評価制度の透明化とキャリアパスの明示
  9. ④働きやすい環境づくり(フレックス制度、リモート対応など)
  10. 採用までの流れを振り返り、ブラッシュアップ
    1. 振り返るべき5つの主要項目
    2. 実際の振り返りシート例(フォーマット)
    3. 実施すべきブラッシュアップ施策(例)
  11. まとめ

採用までの流れ

STEP
税理士業界の採用市場の現状を知る

近年、税理士業界は慢性的な人材不足が続き、採用競争が激化。
その一方で、働き方やキャリアに対する価値観も多様化して、世代の希望に合致した働き方を提供できないと応募が来ない、来ても辞退、入社後に早期退職されてしまう。

STEP
採用戦略を立てよう!

むやみやたらに採用してもミスマッチが起きやすいので、「誰を・なぜ・どう採用するか」を明確にする戦略が必要です。

STEP
効果的な募集方法と求人媒体の選ぶ

限られた予算の中で、自社に合った媒体を選ぶことが成功のカギになります。媒体ごとに特性が違うため、ターゲットと相性が良いかを重視します。

STEP
面接・選考におけるポイントを把握しておこう

面接ではスキルだけでなく、人柄や価値観の相性も重要。質問内容・評価軸をあらかじめ設けておくことで、選考のブレを防げます。

STEP
入社後の定着率を高めるための施策を実施!

採用で終わりではなく、「どう育て、どう長く働いてもらうか」が本当の勝負です。特に入社後3ヶ月が「定着の勝負所」とされます。

STEP
採用までの流れを振り返り、ブラッシュアップ

毎回の採用活動後に振り返りと改善を行うことで、次回以降の採用効率が大きくアップします。

税理士業界の採用市場の現状

近年、税理士業界では人材不足が深刻化しています。特に、記帳代行や確定申告、相続対策など、繁忙期の業務を担う人材の確保が難しくなっています。

人手不足の背景

  • 若手税理士の絶対数が減少
  • 税理士試験の受験者数が年々減少傾向
  • 資格取得の難しさにより離脱者が多い
  • 実務経験者が他事務所・企業に流出しやすい

そのため、「税理士事務所 採用 募集」で検索してくる求職者に向けて、事務所の魅力をしっかり伝えることが重要です。

採用戦略を立てよう!

  • 採用のゴールを決める
  • 求める人材像を明確にする
  • 伝えるべき項目・自社の強み・差別化のポイントを洗い出す

求める人材像を明確にする

  • 採用の目的
  • ターゲット
  • 人数
  • 年齢
  • 保有資格
  • 実務経験の有無
  • コミュニケーション能力や顧客対応力
  • 税務だけでなく会計、コンサル領域にも関心がある人材かどうか

将来的な後継者を見越しての採用であればある程度年齢が若いほうが有利になります。
保有資格によって業務範囲を広げられる可能性が見いだせたり、実務経験があれば即戦力として輝いてくれたりと安心できます。
また、資格を保有していて実務経験があっても、顧客対応力が低いと顧客との信頼関係に支障をきたして、近い将来には転職していくでしょう。

完璧な人材を求めると時間と費用が嵩み、雇用するまでに経営が成り立たなくなってしまいます。
ある程度妥協は必要ですが、最低限必要な項目をあらかじめ決めておくことが大切です。

伝えるべき項目・自社の強み・差別化ポイントを洗い出す

  • 残業時間の少なさや柔軟な働き方
  • 成長機会の提供(勉強会・資格取得支援)
  • チームワーク重視の職場環境
  • クラウド会計や最新システムの導入状況
  • 将来的な事業承継の可能性

ミスマッチと入社後のギャップを減らすことが重要です。
せっかく応募があっても、面談してみるとミスマッチだった。期待を込めて採用しても、入社後にギャップを感じて早期退職されてしまった。これでは本末転倒です。せっかく採用にかけた時間とコストがすべて無駄になってしまいます。そこで、あらかじめ伝えるべきポイントを洗い出しておきましょう。
募集要項の確認はもちろんの事、企業理念(存在意義・方向性・行動指針・文化)、業務の様子、研修制度、福利厚生、委員会、部活動など、可能な限り細かいところまで伝えて、入社後にギャップを感じないようにしましょう。

また、自社の強みと差別化のポイントも一緒に伝えられるとベストです。
競合他社と比較して、他社よりも福利厚生の面では自慢できるものがある、昇給・賞与のタイミングが他社よりも早く大きい、資格取得まで有資格者がサポートしてくれる、など。
これらの強みや差別化を意識すれば、求人原稿にも説得力が増し、求職者が同時並行で面接に進んでいる場合に有利になります。


効果的な募集方法は外部媒体の活用!

税理士事務所の採用で効果的な募集方法は下記です。

媒体特徴オススメ度
士業専門経営サポート(ACCS人材紹介サービス)士業経営サポート35年以上、圧倒的な経験とノウハウ、最も現場を把握している★★★★★
ハローワークコストがかからず、地域密着型★★★☆☆
求人専門サイト(Indeed、リクナビNEXTなど)広範囲に訴求可能、SEO対策も重要★★★★☆
税理士専門媒体(人材ドラフト、マイナビ税理士など)業界特化、即戦力人材が集まりやすい★★★★☆
SNS(Twitter、Instagram、LinkedIn)若年層向け、ブランディングにも活用可★★★☆☆
自社ホームページSEO対策に最も重要。継続的な訴求が可能★★★☆☆

それぞれの求人媒体のメリット・デメリットを詳しく見ていきましょう。

士業専門経営サポート(ACCS人材紹介サービス)

媒体士業特化の人材紹介サービス
特徴士業経営サポート35年以上の実績。現場理解に基づくマッチング力
オススメ度★★★★★
メリット
  • 士業の業務フローやチーム体制、人材要件に対する深い理解がある
  • ミスマッチが少なく、即戦力をピンポイントで提案可能
  • 採用だけでなく、経営や組織づくりの視点も加味したアドバイスが受けられる
デメリット
  • 成功報酬型のため、他の媒体に比べてコストが高めになる場合がある
  • 求人を出せば自動的に応募が来るタイプではない(紹介を待つ形式)

ハローワーク

媒体公共職業安定所
特徴無料で求人を出せる。地域密着型で地元求職者と出会える
オススメ度★★★☆☆
メリット
  • 完全無料で掲載可能。コストを抑えたい小規模事務所には有用
  • 地域密着型なので、通勤可能圏内の人材にリーチしやすい
  • 雇用助成金などの制度とも連携しやすい
デメリット
  • 掲載フォーマットが硬く、求人内容が魅力的に見えづらい
  • 即戦力や専門性の高い人材は集まりにくい傾向
  • 求人票を出しても応募が来ないことも多い

求人専門サイト(Indeed、リクナビNEXTなど)

媒体一般向け求人プラットフォーム
特徴幅広い層に訴求可能。検索経由での流入を期待
オススメ度★★★★☆
メリット
  • 全国規模で幅広い年代・職種の人材にアプローチ可能
  • 広告出稿により、表示回数や応募数をコントロール可能
デメリット
  • 士業特化ではないため、専門性の高い人材は見つけにくいことも
  • 応募の質にばらつきがある(母数は多いがミスマッチが起こりやすい)
  • 有料広告を使わないと埋もれやすい

税理士専門媒体(人材ドラフト、マイナビ税理士など)

媒体税理士業界専門の求人サイト
特徴業界特化でターゲットが明確。経験者が集まりやすい
オススメ度★★★★☆
メリット
  • 業界知識がある求職者が多く、即戦力や実務経験者が見つかりやすい
  • 応募者の職歴・スキルもある程度フィルターがかかっており質が高い
  • 転職意欲の高い層が多い
デメリット
  • 掲載費用がかかることが多い(定額制 or 成功報酬型)
  • 首都圏・大都市圏に求人が集中しており、地方では反応が弱い傾向がある

SNS(Twitter、Instagram、LinkedIn)

媒体SNSを活用した情報発信・採用活動
特徴若年層への訴求、ブランディング効果
オススメ度★★★☆☆
メリット
  • 事務所の雰囲気やカルチャーを柔らかく伝えられる
  • 採用広報・ブランディングと連動させやすい
  • 特に20代〜30代の若手税理士・社労士志望者と接点を持ちやすい
デメリット
  • 応募に直結するまで時間がかかる(“育てる”採用)
  • 戦略・発信内容・頻度など、手間とノウハウが必要
  • 効果測定がしにくい

自社ホームページ

媒体自社の採用ページ・コーポレートサイト
特徴SEO対策や継続的な情報発信で、安定した集客が可能
オススメ度★★★☆☆
メリット
  • 自社の強み・想い・社風をしっかり伝えられる
  • 中長期的には、自然検索経由での応募が増える可能性
  • 他媒体と併用することで、信頼度・コンバージョン率が向上
  • オススメ度は高くないが、採用ページの用意は必須といえる
デメリット
  • 立ち上げ・コンテンツ制作・SEO対策に手間がかかる
  • そもそも認知がないとアクセスすらされない
  • 更新が滞ると逆効果になる可能性も

自社サイトの「採用情報ページ」は必須

自社サイトは求職者の検索流入を獲得するために必須です。
また、他の媒体に出稿していたとしても、求職者の多くは企業のコーポレートサイトと求人情報ページを見ます。
どの様な企業なのか、募集要項は他の媒体と一致しているかなどを確認するためです。

求人募集・採用ページでは下記のようなものを意識して記載しましょう。

  • 募集職種の詳細(税理士/科目合格者/事務補助など)
  • 業務内容、業務範囲
  • 勤務地、勤務時間、待遇
  • 採用の流れ・応募方法
  • 教育、研修、キャリアパス
  • スタッフのインタビュー記事
  • 代表メッセージやビジョン
  • オフィス紹介、写真や動画など視覚的なコンテンツ
  • よくある質問

面接・選考におけるポイントを把握しておこう

  • 税務の基礎知識があるか
  • 顧客対応力・コミュニケーション能力
  • 問題解決への意欲や論理的思考力
  • 将来的なキャリアビジョンと事務所との親和性

①税務の基礎知識があるか

質問例
  • 「月次処理と決算処理の違いを説明していただけますか?」
  • 「消費税の課税・非課税の判断に迷ったことはありますか?」
  • 「簿記2級・会計ソフトの使用経験について教えてください」
見るポイント
  • 専門用語の理解があるかどうか
    (例えば「未払金」と「未払費用」の違いを説明できるか)
  • 経験がなくても、学ぶ姿勢が見えるか
    (資格取得中など)
判断のコツ
  • “なんとなく”話しているか、経験に基づいて説明しているか
  • 分からないことをどう確認するかを聞くと、対応力も見える

②顧客対応力・コミュニケーション能力

質問例
  • 「これまでにクレームやトラブル対応をした経験があれば教えてください」
  • 「お客様から無茶な依頼があったとき、どのように対応しますか?」
  • 「複雑な税務の内容をお客様に説明する場面で、どのような工夫をしますか?」
見るポイント
  • 丁寧な言葉遣いや、説明の論理性
    (結論→理由→具体例の順に話せるか)
  • 相手の立場に立った対応ができるか
    (例:「専門用語を避けて説明する」など)
判断のコツ
  • 話しながら表情・身振り・トーンもチェック
  • 過去の経験で“実際に顧客と接した”かどうかを具体的に掘る

③問題解決への意欲や論理的思考力

質問例
  • 「仕事上で困ったことにどう対処したか、具体的に教えてください」
  • 「Aという方法でうまくいかない場合、どうやって代替策を考えますか?」
  • 「もし業務でミスをしてしまった場合、どうしますか?」
見るポイント
  • 思考の流れが筋道立っているか(話が飛ばないか)
  • 感情ではなく“事実と対処”を冷静に話せるか
  • 一人で考えこまず、他者に相談できる柔軟性もあるか
判断のコツ
  • 結論→背景→対応策といった構造的な話し方ができるかチェック
  • “こうすれば良かった”という振り返りがある人は伸びる傾向あり

④将来的なキャリアビジョンと事務所との親和性

質問例
  • 「今後、どのような税理士(職員)になりたいですか?」
  • 「どんな業務に挑戦していきたいと考えていますか?」
  • 「当事務所を選んだ理由と、どんな点に魅力を感じましたか?」
見るポイント
  • 資格取得や独立志向など、将来の方向性が明確か
  • 自分の価値観と、事務所のビジョン・文化と合うか
  • “御社ならでは”の回答になっているか(本気度が見える)
判断のコツ
  • 理想だけ語る人より、「現在地」と「目標」が結びついている人は現実的で信頼できる
  • 事務所のHPやSNSを事前に見ているかどうかも要チェック

オンライン面接も活用

遠方在住の候補者や在職中の応募者にとっては、オンライン面接は大きなメリットになります。
選考の柔軟性を高めることも、採用成功のカギです。

入社後の定着率を高めるための施策を実施!

せっかく採用できても、早期離職されてしまっては元も子もありません。以下のような取り組みで社員の長期定借を目指しましょう。

  • OJTとOFF-JTの両輪で教育体制を整える
  • 1on1ミーティングで悩みや不安を早期に把握
  • 評価制度の透明化とキャリアパスの明示
  • 働きやすい環境づくり(フレックス制度、リモート対応など)

新入社員「3つの問い」を解決してあげよう!

タイミング心の問い
入社直後「私は歓迎されているだろうか?」
3ヶ月以内「このままここにいて、ちゃんと成長できるのか?」
半年以降「この事務所に未来はあるか?自分の将来と重なるか?」

この、3つの問いを解決できれば社員の長期定着の可能性が大きく高まります。

OJTとOFF-JTの両輪で教育体制を整える理由

入社後の社員の思考
  • 「実務はわからないことだらけ。教えてもらえるのかな…」
  • 「前の職場は見て覚えろ式だったから、またそうだったら不安…」
導入する理由
  • OJT(実務指導)だけでは、教える側のスキルや忙しさに左右されてしまい、教育の質にムラが出る
  • OFF-JT(座学・eラーニング・マニュアル)を併用することで、知識の土台を補完でき、スタッフも「安心感」を持てる
効果
  • 「自分はちゃんと成長できる環境にいる」という安心感=定着への第一歩
  • 教える側の負担も軽減され、教育体制が組織として持続可能に

1on1ミーティングで悩みや不安を早期に把握する理由

入社後の社員の思考
  • 「あの作業でミスしちゃったけど、怒られてないけど大丈夫かな…?」
  • 「仕事以外の人間関係でちょっとストレスを感じるけど、誰に相談すれば…」
導入する理由
  • 不安や違和感は、放置すると離職理由に直結する
  • 定期的に対話の場をつくることで、上司=怖い存在 ではなく、支援者であると認識させることができる
効果
  • 初期段階のつまずき・悩み・不安をキャッチしやすくなる
  • 話を「聞いてもらえる環境」があると、心理的安全性が高まり、早期離職リスクが激減

評価制度の透明化とキャリアパスの明示

入社後の社員の思考
  • 「このまま何年やったら昇給するの?評価の基準がわからない…」
  • 「ずっとこの業務だけ?将来、何ができるようになるの?」
導入する理由
  • 評価軸が不明確だと、頑張りが報われない=モチベーション低下につながる
  • 成長ステップや役割・報酬の見える化は、「この職場で長く働くイメージ」を持たせるために必須
効果
  • 「どうすれば昇給・昇格できるか」が明確になることで、目標を持って仕事に向かえる
  • 公平性と納得感が生まれ、「評価されていない」という不満を防げる

働きやすい環境づくり(フレックス制度、リモート対応など)

入社後の社員の思考
  • 「資格の勉強と両立したい…でも残業ばかりだと厳しいかも」
  • 「家庭の事情で在宅勤務ができたら助かるんだけどな…」
導入する理由
  • 今の時代、「給与や業務内容」だけでなく**「柔軟な働き方」が選ばれる条件**
  • 働き方に一定の裁量があることで、個人のライフスタイルと業務を両立しやすくなる
効果
  • 税理士試験勉強・子育て・介護などのライフイベントとの両立が可能に
  • 多様な人材が活躍できる環境づくりに繋がり、長期雇用の土台ができる

採用までの流れを振り返り、ブラッシュアップ

税理士・会計事務所の採用は、頻繁に行うわけではないため、1回1回の“質”が非常に重要です。
そのため、毎回の採用結果を客観的に分析し、改善していくことで、

  • 次回の無駄なコストや時間の削減
  • よりマッチする人材との出会い
  • 入社後の定着率アップ

につながります。

振り返るべき5つの主要項目

以下の項目を、定量的・定性的に整理するのがおすすめです。

項目見るポイント
① 応募数予想より多かった?少なかった?応募が来たチャネルは?
② 書類選考通過率通過率が低すぎる場合、募集要件が厳しすぎるか、媒体がズレていた可能性
③ 面接通過率面接でミスマッチを感じた理由は?評価軸は明確だったか?
④ 内定承諾率内定辞退が多い場合、条件・伝え方・スピードに問題がある可能性
⑤ 入社後の定着早期離職があれば、その要因を深堀り(期待とのギャップなど)

実際の振り返りシート例(フォーマット)

例えば、次のような簡易フォーマットを毎回記録しておくとよいです:

項目実績評価・課題改善案
応募数10名自社HPからは0件。SNS経由が意外に多かった採用ページのSEOを強化、SNSの発信を継続
書類通過率30%想定より低い。実務経験にばらつきあり募集要件をもう少し具体化(業務内容を明記)
面接通過率50%人柄はよいが、税務知識に不安あり事前に簡易テストを導入し、面接時間の効率化へ
内定承諾率1/2人1人辞退(他社オファー)オファー提示タイミングを1日早め、熱意の伝え方も工夫する
定着現在は順調。フォロー体制も機能している1ヶ月面談+3ヶ月後の再面談も導入へ

上記以外にも必要な項目を抜き出して、同じ項目を毎回記録・比較していきましょう。
可能な限り細かく記録したいところですが、情報量が多くなりすぎると分かりづらくなってしまいます。

実施すべきブラッシュアップ施策(例)

  • 求人票・募集要件の見直し
    想定ターゲットと実際に応募してきた人の差を確認
    「条件を緩める」のではなく、本当に必要なスキル/資質を絞り込む
  • 媒体の選定を見直す
    媒体別の成果(応募数/通過率/定着率)を比較
    コストに対して効果が薄いものは次回削除 or 配分を変更
  • 面接内容・評価方法の改善
    面接官の評価にバラつきがなかったか
    応募者の志望動機が本音で聞けるように、質問内容も見直す
  • オファーの出し方・タイミング
    内定通知から条件提示、連絡方法(メール/電話)の改善
    感謝や期待を伝える「一言メッセージ」をつけるだけでも印象UP
  • 入社後のフォローアップ強化
    最初の1週間・1ヶ月の教育計画が明確だったかを確認
    早期離職があった場合は、入社前後の印象ギャップを面談でヒアリング

まとめ

人材確保が年々難しくなる中で、税理士事務所における採用・募集活動は、従来の「待ちの採用」から、「攻めの採用」へと転換する必要があります。

「税理士事務所 採用 募集」というキーワードで検索してきた求職者の目に留まるよう、SEO対策を施した求人ページの作成、業界に特化した求人媒体の活用、自社の強みを的確に伝える発信をしていきましょう。

弊社ACCSコンサルティングでは、税理士事務所・会計事務所の人材募集サポートを承っています。
会社が今探している人材の発見・採用を全力で支援します。士業の経営戦略サポートで35年の以上もの歴史を持つ弊社にお任せください。