600名規模のミカタグループ・柴田氏が語る「士業の衰退は社会の損失」

創業から31年の間に27回の承継を実行し、総勢600名にまで成長したミカタグループ。圧倒的なスピード感で業界内外に影響を与えている同グループの総代表・柴田氏に、承継で拠点拡大を成功させる秘訣、そして気になる統合後の方針についてもお聞きした。

――これまで数多くの承継を経験されていますが、成功させるために重視されていることはどんなことでしょうか?

20年前から承継に取り組み、これまで27件の統合を行ってきましたが、重視していることはお相 手との「相性」です。承継は契約を結ぶだけで終わりではなく、その後の組織体制の整備や、職員との信頼関係構築がカギとなるので、お相手の所長と相性が合わないとスムーズに進みません。統合後は、できる限り今までのやり方を尊重し、制度や風土をそのまま維持するように努めています。たとえ効率が悪くても、まずは安心してもらうことが大前提です。いきなり業務フローを変えたり、本部の仕組みを押しつけたりすることはありません。統合の過程で特に重視しているのは「心の統合」です。組織として全員が同じ方向を向いていけるように、個別面談や研修などで積極的にフォローしています。顧問先対応についても同じで、基本的には顧問先の皆さまがこれまで通りのサービスを受けられるように何も変えません。それでも変化が必要な場面はあります。そういうときは、必ずきちんと説明し、なぜそうするのかを理解していただいたうえで進めます。丁寧な説明があれば、ほとんどのお客様は納得してくださいます。ときには、「こうすればもっと効率的なのに……」ということもあります。だからと言って急にすべてを変えるわけにはいかない。一方で、永遠に変えないままでは衰退してしまう。だから、心の統合が大事なんです。みんなが同じ方向を向いていれば、優先順位をつけてよりよい方向に変えていくことができます。

――相性が合うお相手はどのように見極めるのでしょうか?

所長面談です。お見合いみたいなものですね。事務所の経営理念、職員への考え方、顧問先への対応方針など、すべて人柄に出ます。私は、「この人と一緒に働きたいか」という直感をとても大切にしています。承継においては、短期的な収益よりも長期的に信頼できる相手かどうかを見極める方がはるかに重要です。

――統合後、譲渡側の所長の関わり方や働き方についてはどのように考えていますか?

もちろん、先生の負担や悩みを解決するために業務を引き継ぐのですが、できれば完全には引退しないでほしいと思っています。週に一度でも構いません。顔を出すだけでも、職員や顧問先にとってはとても大きな安心感になります。ご本人にとっても、社会との接点を保つことは心身の健康にとってもよいと感じています。現場を退いたとたん、気が抜けてしまって体調を崩す方を何人も見てきました。スーツを着て出勤する、ネクタイを締める、それがメリハリになる。そういう意味でも、可能な限り関わり続けていただけることが理想だと思っています。私は統合の際、お相手の先生がこれ まで築き上げた信用と実績に対して対価を支払っています。せっかく苦労して手に入れた資格と、これまで築き上げられた大事な事務所を最後まで大切にしてもらいたいんです。そのために、私たちも全力で先生をサポートをします。

――支店の運営についてはどのような方針を取っていますか?

基本的には、元の事務所で有資格者がいれば、その方を所長に据えるのが理想です。いない場合は本社から人材を送り込むか、外部から新たに採用することもあります。支店の文化はそれぞれ違います。東京と地方では、業務の進め方も、お客様との距離感もまるで違う。本部のやり方をそのまま当てはめるのではなく、現場の声をよく聞き、その土地に根差した運営を行うよう心がけています。

――後継者問題でお悩みの先生からもよく「採用や教育がむずかしい」とご相談をいただきます。工夫されていることはありますか?

即戦力の資格者の採用は弊社でも難しくなってきています。だから、支店の成長は、未経験者を採用・教育して戦力化できるかどうかにかかっています。昭和の時代は「税理士」という職業に憧れる人が多かったので、多少給料が安くとも、残業の山で休日出勤が多くとも、人気の職業だった。でも、今の時代は違います。そういった働き方の問題を解決し、税理士という職業を魅力的にしていかないといけない。その点に関して、やはり地方の事務所や個人事務所はなかなか手が回らないでしょうし、せっかく採れたとしても育成まで手が回らず定着しない……ということもあると思います。弊社は採用専任者を置き、採用・教育・戦力化の仕組みも整えています。現場任せにせず、全社として育成に取り組んでいるからこそ、定着率も高い。ミカタグループが成長してこられたのは、この人材戦略の成果だと考えています。

――最後に、承継を検討している、悩まれている先生方へメッセージをお願いします。

後継者がいないまま事務所を放置すると、いずれは職員も顧問先も路頭に迷ってしまいます。士業事務所が衰退することは、社会全体にとっても大きな損失になります。承継は、そんな未来を避けるための成長戦略の一つです。もしも迷っているなら、まずは専門家に相談してみてください。そこから未来を幸福な方向に変えることができると思います。

ミカタグループ
■創業:1994年
■従業員数:634名
■支店数:25か所
■承継経験回数:27回
■本社所在地
東京都千代田区丸の内2-2-1 岸本ビル8F

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M&A成功のポイント

Point
  • 「心の統合」を重視し、相手に安心感を持ってもらう
  • 統合後も所長に安心して働いてもらえる環境を提供
  • 全社一丸となって採用・教育・戦力化を行う

士業特化35年の実績で

事業承継・M&Aをサポートいたします。

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