case事例紹介

M&Aの成功例

[ 事例紹介 ]

会計事務所M&A成功事例 成功事例のポイント 会計業務に専念して、顧客サービスが向上した事例

事例の概要

M&A専門アドバイザーの仲介により成約した事例で、譲渡側、譲受側ともに、所在地は東京です。

譲渡側のA会計事務所の所長は、外資系企業に勤務していた公認士会計士で、事務所は所員6人、顧問先法人45杜、年間収入は会計業務外も含め約5,000万円。法人組織である(株)A会計事務所で会計業務を受託しており、大半の顧問先は決算時のみの訪問でした。

また、人材派遣業登録を行って、外資系企業への人材派遣斡旋等も行っていました。

「これからは外資系企業へのコンサルティング業務にも力をいれていきたい。税理士資格も持っていたので、記帳代行を始めたが、結果的におざなりになってしまった。顧問先にも良い状態とはいえないので、きちんとした人に譲りたい」というのが譲渡理由です。

一方、譲受側のB会計事務所の所長は、銀行勤務の後、独立しましたが、顧問先が増えず、M&A仲介業者に相談していました。

顧問先は3社で、所員は所長のみ。顧問先が少ないこともあって、頻繁に訪問し、真摯な態度で相談にのっていたため顧問先からの評判は上々でした。また社労士資格も保有していました。

「顧問先を増やしたい」B会計事務所と「会計業務のみを譲渡したい」A会計事務所の意向が合致して最終契約の締結となりました。

譲渡価格の決定

会計事務所の場合は、その性格上顧問先そのものが資産であり、収益源と考えられるため顧問先からの顧問収入を基準として譲渡価格を決定するのが一般的です。

このケースでの譲渡額はM&Aアドバイザーが両者の受託を受けて、精密な検査の上、「経常的顧問報酬額(月額顧問料+決算料+年末調整料等)の13ヵ月分」として、約2,400万円となりました。

ただし、収入に含まれる会社の登記料や保険の紹介料等はすべて除き、経常的な収入に絞られました。

譲渡方法と支払方法

譲渡方式としては「顧問先譲渡方式」をとり、「顧客紹介料」という名目で支払いが行われました。

この方法をとったのは譲渡側が一括して譲渡代金を受理することを希望していたこと、及び会計業務以外は顧客も多く譲渡対象を選別する必要があったためです。

支払方法は契約時に総額の80%を授受し、契約1年後に残金である20%相当額を上限として、以下の要領で清算するものとしました。

I.継承できなかった、または契約時に規定した報酬額に満たなかった顧問先の紹介料を減額する。
II.顧問料が増加した顧問先には、相応の紹介料相当額を増額する。ただし、会計サービスの変更による報酬の増加はこの限りではない。
III.譲渡側の先生による紹介で契約後に増加した顧問先は、その紹介料を増額する。

引継ぎ方法

顧問先に対しては、なるべく顧問先に知られることなく、かつ結果として顧問先に喜ばれるかたちで進めることが望ましいと思われます。

事例では具体的に次のような手順でM&Aを進めていきました。

1.顧問先に対して「サービス向上のための、会計部門と人材派遣部門を分離させる旨をアナウンスして、B会計事務所の所長を担当税理士として紹介しました。
2.3ヵ月間はA会計事務所のオフィスを共同使用し、その間、前顧問先とB会計事務所の顧問契約更新を行うことにしました。
3.B会計事務所は2年間「株式会社A会計事務所グループB会計事務所」の名称を使用し、A先生はB会計事務所の非常勤顧問に就任しました。

M&Aの結果

1年後、顧問先は増加3件、減少1件(倒産のため)となり、従来の顧問先はほぼ完全に継承したばかりか、新たな顧問先の獲得にも成功しました。

M&Aにより、B会計事務所が会計業務のみに専念したことにより、顧客サービスが向上し、顧問先の評価も高まったわけです。

このような結果から、A会計事務所とB会計事務所の間で、仕事上の協力関係、信掃関係が築かれ、その後もパートナーシップが続いています。

M&Aは、通常半年から1年半かかるといわれています。しかし、譲渡側と譲受側の希望条件がうまくマッチした場合、短期間でM&Aを実現することができます。この案件では、約4週間で契約成立にいたりました。非常にうまくいったケースといえます。

[ 事例紹介 | 作成日 : 2010.10.25 ]

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